2013年1月26日土曜日

水中モーター(タミヤ)のテスト



タミヤが販売している水中モーターを買ってみる。

目的は、軸やモーターの防水について、応用できるかどうかについての研究だった。

東急ハンズで735円。高い・・・手ごろに手に入るのがそれだけだったとはいえ高いよ・・・。でも買って試してみる。

テスト項目

 ・どれくらい浸水するか
  ・馬力(手で持った感覚)
・許容電圧と消費電力

実験

許容電圧と消費電力を試してみたのが下の動画。4V~12Vまで徐々に電圧を上げていった。初期電圧がいきなり4Vなのは、電源を設計したときに間違ったキットをろくに調べもしないで組み込んだから。
※音量注意 4V→12Vへ、そして急停止

※音量注意 12V→4V。水面の状況で、トルクを判断して欲しい

話が前後するが、浸水試験も行った。グリスはややはみ出す程度にたっぷり塗ってある。
この状態で3時間ほど静置


結果

  • 防水構造:内側で、モーターの外壁と船体の内壁でOリングを固定し、軸とOリング間にグリスを挿入
  • 浸水:3時間静置してもほぼ浸水なし。モーター軸に1滴程度。1ml~2mlと推測。外部へのグリスの流出も目視では確認できない。
  • 馬力:動画のとおり、標準の乾電池1~1.5Vでは非力すぎるが、4Vでは役目を果たしている12Vかけるとそれなりの力を感じる。
  • 許容電圧・消費電流:電圧12Vでやめた。12V時に1.2~1.5Aなので、平均10Ω、最大で8Ωくらい?

別記

  • 12Vまでの動画を撮り終わった後、すぐにモーターを取り出してみると、手で触れるか触れないか位の温度だった。40~50℃程度ではないか。
  • 高温状態になるとグリスが少し「ゆるく」なる。しかし水に溶け出す様子は見られなかった。
  • キットの設計では、軸とスクリューはいわゆる「はめ込み」で手で簡単に抜き差しできるが、12V時点でも軸とスクリューが空転している様子は確認できなかった。また高速回転中でも浸水は認められなかった。
  • ちなみに最低動作電圧を測ったところ、へたった電池の1.0~1.1Vが最低だった。この場合非常にゆっくりとした動きで推進力はほとんどなく、時々止まる。手で押すとまた回り始める。

考察

4V程度で十分に水流を作り出せていることがわかった。12Vをかけてもすぐに焼ききれるリスクは少なく、通常は6V程度流しておいて「ブーストモード」として12Vかけると面白いのではないか。

pdf形式だがここ http://aquarobo.com/jamstec/spec/battle.pdf では3V程度で駆動させている(キットも違うが)

もし12Vで駆動させ続けたいのであれば、船体を金属化することで、高い放熱効果が期待できる。ただし加工の難易度は高い。

ただし今回行ったのはあくまで「水に浸る程度」の実験である。しかし一般的な実験用水槽(~深度3m)なら充分実用できると思われる。※この部分について、経験者の方から「水面すれすれと3m、淡水と海水では大きく異なる」とアドバイスしていただきました。ありがとうございます。
→果たしてJAMSTEC訓練用プール 深度3.3mに通用するのか?


軽い機体、体積比でこの水中モーターの10倍くらい(1Lペットボトルくらい)の機体なら、6V程度で動かせるのではないだろうか。その場合はタミヤのキットのように、手元から有線で操縦することもあるのではないか。

1 件のコメント:

  1. アップ乙でした。
    >手元から優先 → 有線
    有線の場合、線もかなりの抵抗になると思いますが、実際に作ってみたら面白そうですね。
    浸水の件ですが、プールとか風呂のように水道水使用が原則ならば、この程度のリークで問題ないかもしれませんが、海水だと致命的のような気がします。
    アクアモデラーのRC潜水艦も浅いプールでは問題なくても、3mのプールでは浸水していたということが、初期の頃にはありました。
    こればっかりは実際にテストしてみないとわからないのです。

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